その7

その他の人


温水さんの他にも、独特の匂いを放っている日本人がいた。

香港に住んでいる自称、「機関投資家」の人。株取引の上がりだけで暮らしているらしい。


個人で取引をしているのに、自らを「機関」投資家と言える人はあまりいないだろう。個人と機関の区別がつかないほどの金持ちに違いない。

年齢は50歳近く、中肉中背で物腰は柔らかく、身なりは小ざっぱりしている。
なるべくお金をかけずに、お金を持っているかような演出している俳優のように思えた。


機関投資家さんは、「タイの方で大きくエビの養殖をしていて、今、事業を拡大するために投資を募っているのだけど・・・」とでも言いそうな感じがした。

他にも、広州の日系企業で働いている日本人や、中国の大学で中国語を3年ほど学んでいる元バーテンダーの人など、多彩で色々な背景を持つ人達に会うことが出来た。

香港の宿で会った日本人の多くは、台湾で会った日本人と違って、中国(広州)や香港に住んでいる人がほとんどだった。


ここで会った人達の多くは、用事や遊びで宿を利用するというよりも、日本人の集まり場所にいたい!という気持ちの方が強く出ていたと思う。




日本人の集まる場所に居たい。しかし、濃い人間関係は望んでいない・・・集まった日本人を見ると、気軽に話せる後腐れのない人を欲しがっているように思えた。


海外で会う日本人は、面白い言動や奇抜な行動をする人が本当に多い。行きずりの相手に対して、変なことを言っても大丈夫、とでも思ってしまうのだろうか。

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